続・桜名所の危機?
2009-04-04
先に、「桜名所の危機?」で、『錦帯橋のソメイヨシノが一気になくなってしまうのではないかと危惧しています』と書きました。
今回はその続編として、危惧している根拠である、錦帯橋・吉香公園一帯にあるソメイヨシノの病んだ実情を掲載します。
この木は錦帯橋下流土手の桜並木にあります。
主幹は朽ちて中心部は無くなっており、周辺部のみで自身を支えている状況です。
もちろん枝も痛んで切り落とされている部分が多く、アンバランスで決して美しいとは言えない樹形になっています。
この木も錦帯橋下流土手の桜並木にあります。
主幹が途中ですっぱりと切り落とされており、しかも切った後の保護が何もされていなかったため、木部に腐りが入り、朽ちています。
このまま放っておくと、幹の中心が空洞になっていまい、ちょっとの強風で折れる恐れがあるでしょう。
この木は香川家長屋門付近にあります。
主幹に大きな傷が入ったのか、または剪定された後に保護されずに放置されたのか、木部に腐りが入り、朽ちてボロボロになっています。
このまま放っておくと、上の一枚目の写真の木のように、幹の中心部が無くなってしまいそうです。
この木は吉香公園から紅葉谷入口に向かう道にあります。
主幹が痛み、強風か何かで大きく傾いています。倒れるのを防ぐため、比較的最近に支柱が取り付けられました。
近年、支柱が付けられる木が多くなっています。
この木はロープウエイ山麓駅駐車場にあります。
ほぼ全体を写していますが、ご覧のように、痛んだ枝が次々と剪定されたため、痛々しい姿になっています。
ここまでにご紹介したのは、痛んだ木の典型的な例ですが、本当に健康で健全と思われる木の方が少なく、どの木も多かれ少なかれ病みつつあるようです。樹木や園芸に関して素人ながら、錦帯橋の桜は、異常で危機的状況に感じます。
これだけ痛んだのには、いろいろな原因があったのでしょうが、やはり根元が踏み固められたことによる根の痛みが幹や枝に表れているのではないかと強く感じます。
吉香公園には樹齢120年を越える古木のソメイヨシノがまだ残っています。枯れたり倒れたりして無くなってしまっては遅いのです。管理する市には、専門家の意見を聞いていただいて、早急な保護に乗り出していただきたいものです。
投稿者 Matsumoto : 2009-04-04 15:25