続、続々・桜名所の危機?
2012-02-24


先日の記事「続々・桜名所の危機?」で、私が以前から気になっていた、根の活性化対策が行われはじめているということをお伝えしましたが、その後に気づいたことなどをお知らせします。
現在、明治期に植えられた樹齢100年を越える木からと思われますが、根元保護も始まっています。
桜の根元の土壌を改良した後に、幹から数メートル程度の範囲に柵を設置しています。確かに囲ってしまえば、人の踏み込みがほとんどなくなり、根が保護されることは間違いないでしょう。
ただ、景観的にはいかがなものでしょうか。柵を設置したのでは、周囲が雑然とした印象になり、決して美しいものではないと思います。
「続々・桜名所の危機?」では、『景観を損なわずに、なおかつ根元に人が踏み込まないようにする妙案はないものでしょうか?』と書きましたが、実は前々からある程度のイメージは持っておりました。
それは、リュウノヒゲなど、多少ボリューム感がある背が低い植物で、根元を丸く囲ってしまうように植えることです。
土壌改良した根元全体ではなくとも、根元サークルの外側に、ある程度の幅で植えれば、中心部まですべて植えなくとも、かなりの踏み込み抑制効果はあると思います。根元を周囲より少し高くできれば、更に効果的でしょう。
下草を植える方法は、柵よりも費用がかかりそうに感じますし、踏み込み抑制効果がやや少ないかもしれません。それでも、誰もがまったく気にすることなく、根を踏み固めている現状から考えれば、ずいぶん改善されると思います。
実際、どのような方法を取っても、マナーの悪い人は一定数おられるもので、完全に防ぐことはできないと思います。
それなら、景観に優れ、常識的に考えれば踏み込んではいけないことが容易に推察できる、「下草案」にも一利あると思いますが、いかがなものでしょうか。
ただし、この「下草案」は吉香公園や周辺については大いに有効と考えますが、錦帯橋そばの桜並木については、決して広くない場所に、多くの本数が植えられており、なおかつ人出が非常に多く、花見のブルーシートなどもたくさん敷かれる場所ですから、「下草案」の有効性には疑問もあるでしょう。
そのため、あえて、少々の景観や花見客の利便より、桜の保護を優先するために、全面的に柵を設置するということであれば、もちろんそちらに賛成します。
どちらにしても、桜があってこその錦帯橋ですから。
投稿者 Matsumoto : 2012-02-24 21:32